ウコンってどんなもの?

「“ウコン”ってどんなもの?」と聞かれたらあなたは何と答えますか。
「黄色いスパイス?」「二日酔いにいいヤツ?」「サプリメントのヤツ?」

漠然としたイメージは持っていても、どんなものと聞かれると答えるのは難しいかと思います。

そんなウコンですが、実は健康面でも美容面でもイメージ以上に注目されているすごい植物なんです。

本コラムでは普段何気なく目にしているウコンがいったいどんなものなのか。読むだけでウコンがぐっと身近になる。そんなお話をお届けします。

ウコンの起源

ウコンとはショウガ科ウコン属の多年草です。

インド・東南アジアを起源とし、その栽培方法はなんと紀元前から確立されていたともいいます。
食用として使われるスパイスである事は勿論、儀式衣装の染料やメイクとして利用されていました。

やがてウコンは薬膳文化で知られる古代中国でも積極的に取り入れられ、 14~15世紀頃には日本・東南アジア・中国を繋ぐ貿易拠点として栄えていた琉球王国に伝わりました。
琉球王朝のイメージ

沖縄のウコン

江戸時代には日本にもウコンは伝わっていましたが、 人々に好まれていたのはやはり沖縄産のウコンだったようです。

というのもウコンは高温多湿を好む一方で、根茎が水浸しになるような状態が苦手です。
水はけの良い環境が望ましいのですが、排水性が高すぎると土壌の栄養管理が難しくなってしまいます。

沖縄には突然のにわか雨とその後に晴天となるスコールと呼ばれる天候現象があります。
琉球石灰岩でできた地層は水はけが良く、氾濫するような川もほとんどありません。

それらはウコンと相性が非常に高いのでしょう。沖縄は栄養豊富なウコン育ちやすい環境にあるのです。
沖縄のウコン畑

秋ウコンと春ウコンの違い

さて、ウコンといっても色・香り・成分の違いにより種類があります。
よく耳にするのは春ウコンと秋ウコンではないでしょうか。

カレーでお馴染みのいわゆるターメリックと呼ばれるウコンは秋ウコンで、世界でも食用やスパイスとして愛されています。 ポリフェノールの一種であるクルクミンを多く含有してるため色が濃く、主に肝機能への健康効果が期待されています。

一般的に知られる肝機能サポートを目的とした健康食品やサプリメントも、この秋ウコンを素材とする事が多いようです。

一方の春ウコンは「アロマティックターメリック」と呼ばれ、インドや東南アジアでも健康や美容のハーブといった位置づけが強い傾向にあります。 クルクミン含有率は秋ウコンをわずかに下回り、苦味も強く食用には不向きですが、秋ウコンにはない精油成分が豊富で香り高いものとなっています。

沖縄では煎じて飲むなど、古くから日常的に春ウコンを身体に摂り入れる習慣があり 「体を温める」「代謝を促す」「胃腸を整える」などといった日々の健康維持に活用されてきました。

ウコン=クルクミンと考えられがちですが、近年では精油成分の健康効果にも注目が集まり、 抗炎症作用・抗酸化作用、ダイエットなど、健康サポートに関する様々な研究が日々進められています。

もしサプリメント製品をお選びする際は 『クルクミン含有量を重視し肝機能サポートを目的とするならば秋ウコン』『精油成分を重視し総合的な健康サポートを目的とするならば春ウコン』をお選びいただく事がおすすめです。
秋ウコンの写真 春ウコンの写真
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